1,5アンヒドログルシトール(1,5AG)は構造がグルコースに似たポリオールで、体内に豊富に存在し、ごく少量ずつ毎日の食物より供給され,余分なものは尿へ排泄されます。1日の尿中排泄量と経口摂取量はほぼ均衡しています。糖尿病の場合は、高血糖に伴うグルコース排泄(尿糖)により、1,5AGの再吸収が競合阻害を受け、尿中への排泄が増加し、結果的に血中の1,5AG濃度は低下して、尿中の1,5AG濃度は増加します。1,5AG濃度は、現在ないし直近の血糖値状態と一番よく相関するもので、経時的1,5AGの測定により一定期間の血糖の流れが明確に示され、糖尿病の治療効果や患者の状態の把握に有用です。
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